この国が『1984』化していることについて

1年とちょっと前に大学院の学内冊子的なものに寄稿した論文を公開します。当時もこの国の政治に対して危機感を抱いていましたが、まさかここまで酷くなるとは思いませんでした。リアル『1984』が到来してしまいました。1984年のイギリスではなく、2010年代の…

「ちんぽ」にはじまり「ちんぽ」におわるステキオブザイヤー2017

普段は一年を振り返るなんてことはしないのだが今年はそうもいかない。はじめての海外経験で骨折をしたり(13歳・サッカー合宿)、鶴岡八幡宮の御神木が倒れた朝に遭遇したり(17歳・倒れてるから有名なのかな?などと思いスルーして帰宅した)、その他にも数々…

テーマ あつい

誰でも本屋システム、今回のテーマは あつい です。 今年の夏は暑くないじゃあないか。うるさい! 暑いと思えば暑いんだ!あついあつい!! しゅうぞーーーーーーーーーーーーーーう!!!!! と、なってしまうことを見越して 今回のこの「あつい」本特集、…

誰でも本屋 テーマ「おんなのこ」

最終兵器彼女 高橋しん(小学館) 世界の終わり、そして恋。ひとが最も輝きそして最も醜くなるのは、このふたつの瞬間なのかもしれない。 軸本 https://honto.jp/netstore/pd-book_02099207.html 獣の奏者 上橋菜穂子(講談社) 少女エリンが運命と対峙し、王獣…

「こちら側」と「あちら側」

本が届かないのではなく、本「に」届かない人がいる。 ということをTwitterで書きました。そのことについてまとまらないなりに少し書いておこうと思います。 先日からスタートさせた「誰でも本屋_おんなのこ」で僕が軸本にした、高橋しん『最終兵器彼女』を…

テーマ おんなのこ

誰でも本屋2回目のテーマとなります。 今回は「おんなのこ」 ベリーキュートな女の子として生まれたい。 とはいえそれほど積極的ではない性格だったためか教室内では目立つこともなくもちろん特段モテるわけでもなかった小学校・中学校生活を送りたい。 そし…

誰でも本屋「光」

海を照らす光 M・L・ステッドマン/古屋美登里 訳(早川書房) http://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784151200885 暗い時代の人々 森まゆみ(亜紀書房) http://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784750514994 ついに再び暗い時代へ突入した日本。だがかつての暗黒の時代も…

これから「街の本屋」と「小さな版元」が生き残るためには、を考える(後編)

タイトルにある本編に入る前に、これから出版業界がどうなっていくのかという予想をしておきます。本編の前提ですね。もちろん、予想にすぎませんが。 なんてったって、「実績のない」若造のいうことですからね。 取次さんがこのままの姿勢でやっていくと、…

これから「街の本屋」と「小さな版元」が生き残るためには、を考える(前編)

www.nikkei.com 先日のこちらの報を受けて、いま思っていることを書いておこうと思います。 日経の会員ではない人は申し訳ないですが、とにかく採算の取れない書店を閉店させるということです。 これをみて、これまで疑問だったというかうまく点と点が繋がっ…

「ついで買い」というものについて

書店減少の対策としてよく掲げられるこの「ついで買い」というもの。 このテーマ、軸がしっかりしていないと意味がないのではないか、ということをつらつらと。 大きく分けてふたつ方向があると思うんです。 ①「本を日常的には買わないひと」に「ついでに」…

祝・第1回「誰でも本屋」開催&「本屋」lighthouse開業

お待たせしました。 できました。 疲れました。 オフトーンズへの長期契約が締結寸前です。 今回のテーマは「光」 理由は簡単、まずlighthouseだから。 そしてもうひとつ。僕の人生に光が欲しいから。 会社を辞したので職がありません。来月から無給です。 …

lighthouse 使い方

lighthouseの使い方についてです。 まず、本の集め方。 1. Twitterに運営者(@gucchi_penguin)よりテーマと軸本が投稿されます。同時にこのブログでも告知&詳細をお伝えします。 2. ツイートには #誰でも本屋_(テーマ)のハッシュタグがついています。初回を…

「誰でも本屋(仮)」β版(もうちょっとセンスを感じる名前にしたい誰か名案をー)

さすがに前回思いついた形でやるのは現状不可能なので、まずは実験的にβ版を。 gucchi-zu.hateblo.jp とりあえず発想をもう一度簡単にまとめ&おさらいしておきます。 1. ひとつのフェアや企画を実施するための時間と知識が足りない →いくら棚担当でも全ての…

せっかくなんで、みんなで「本屋」になりませんか?

思いがけない環境に身を置かれてしまった結果生まれた思いつきです。雑草魂。 テーマは「誰でも本屋になれる」です。書店が減少しているなら、みんなが本屋になれる仕組みを作ればいいじゃない。そんな、シンプルかつ無謀な想いから生まれました。 法律のこ…

それは誰のためなのか?という話

確か前回、「取次をなくす」とかいう物騒なことまでは書いた気がします。正確には「本という物質的なモノを運ぶ取次」ですが。 結論から言うと、未来の取次は「データ」を運ぶ存在になる(正確にはならないと潰れる)ということです。究極的に簡単に言えば、「…

下準備

風邪をひきました。39度近くまで出たのでインフルを疑いましたがただの風邪でした。 とりあえず一安心ですが、提出課題が終わっていない状態に変わりはなく、むしろ風邪をひいたことで時間がなくなったというか。インフルになって少し猶予をもらった方がいい…

ビッグブラザーの支配する国、日本

去年の11月にトランプさんが大統領になり、post-truthやalternative-factsといったワードが登場し、ついに『1984』の世界が現実になってしまったか...と思っていた。大丈夫かアメリカ、いや世界。このままでは戦争が起きてしまうんではないか。過去が改変さ…

無知と馬鹿について

去年の7月にこんなことを書いていたらしいのでもう一度日の当たるところに出しておきます。下記、過去の文章です。権力者は馬鹿と無知を作りたがる。馬鹿と無知は自分たちが支配されていることに気づかないから。賢者のなかの、権力欲に塗れた者が独裁者にな…

村上春樹にまつわる、知っていれば人生のスパイスになるといえば聞こえはいいが、実のところさして重要ではないお話

新刊が出るので僕にとっての村上春樹を記しておきます。 最初から最後まで「意味のない」話ですが。 村上春樹の作品は好きではある。すごい好き、というわけではない。 強いていうなら、好きと嫌いを半分に分けて好きを選び、その好きをさらに半分に分けた真…

「おばさん」の話

小さい頃、数ヶ月に一回くらいの割合で訪ねてきて、家の前でちょっと世間話をして帰っていくおばさんがいた。玄関ベルの音が鳴り響き、そのおばさんがいることがわかると、親は僕に応対を任せる。おばさんはいつも、「大きくなったねー」とか「今日もサッカ…

人生をかけることの意味

「好きなことを仕事にするかしないか」問題は必ず誰しもが経験することだとは思いますが 個人的には前者の考えを持っている人はしあわせな人だと思っています おそらくその人は、「人生をかけられるほど何かに必死に取り組んだ」経験がある人なのではないで…

『1984年』関連書籍フェアを妄想する

タイトルの通りですが、いくつか紹介しようかなと。 トランプさんが大統領に就任してから米国では『1984年』が売れているとか。 日本でも、なんとも皮肉なタイミングで早川書房さんの「ディストピア関連フェア」が、『虐殺器官』の映画公開に合わせて展開さ…